美しい文字が書けるということは素晴らしい才能です。
医者同士の紹介状のやり取りも、字が汚いだけで内容まで軽く受け止められたり、雑に思われたりします。
字が綺麗であれば内容はたいしたことがなくても何故か誠実なイメージを持ってしまいます。
今では電子カルテとなり、紹介状のやり取りは全てパソコンのワープロソフトで作成しますので字がうまい下手は関係なく、文章の内容が重要となりましたが、それでもまだ自筆で文章を書く機会は沢山あり、字がきれいに書けるということは心地よいことでしょう。

研修医の頃を思い出すと、教授の書かれる字は個性が強くて解読が難しく、上の先生に尋ねては　「まだまだ甘いな」　と言われたものでした。今から考えるに返事をいただいた開業医の先生達はもっと解読に苦しんだことでしょう。

さて私の長男は字が乱雑で、習字に通わせているのですが、一向に改善せず頭を悩ませています。娘はまたこれとは反対で馬鹿丁寧に綺麗な字を書くのですが時間も人の倍もかけるのでのろまで困ります。
そしてそんな兄貴や姉貴を見て育った次男です。
６歳のわりに綺麗な字を書くのですが、習字の時間、みんなが覚えたてホヤホヤの平仮名でお習字をしている中、俺は漢字も知ってるぜ、とばかりに張り切って漢字を書いたとのことでした。

参観日、教室の壁に貼られた平仮名の習字の作品の中ひときわ目を引く力強い漢字一文字の　「女」　という作品。
これが我が次男の作品でして、家内は本当に恥ずかしかったとのことでした。
女という漢字を覚えたばかりだったとのことですが・・・。

四番目の子供に期待することにしました。